フットクリエイトコラム 2月号 2015
《目次》
【今月のひとこと】 7㎝のヒール靴
【足と靴の雑学】 赤い靴の真実
【書斎ウォーキング】 陽暉楼
【今月のお知らせ】 フットケア(2月10日)の日
【今月のひとこと・ふたこと・みこと】 7㎝のヒール靴
転んだ人を笑うな 彼らは歩こうとしたのだ
米倉誠一郎
新年から早くも1か月が経過。ジャネーの法則よろしく、一年、一カ月、一日の流れる時間は、年齢とともに短くなっていることを痛感しています。
新年は思いがけない「寒波」そして「積雪」にもかかわらず、「お客様感謝祭」へたくさんの方にお越し頂き、ありがとうございました。
感謝祭では、普段扱いの無いカテゴリーの靴もご紹介することがありますが、今年はイタリア「ネロジャルディーニ」というブランドを紹介させて頂きました。中でも、ヒールの高さ7センチというパンプスは、試しに履いた方が、思いがけず衝動買いをされるほど、おしゃれと履き心地が融合したインパクトのある一足でした。このネロジャルディーニの第一印象は「固い」こと。兎にも角にも靴の構造全体が、「しっかり」しているのです。
一般的に足当たりがソフトで、軽さ第一に創られた靴は、試し履きされると、ほとんどの方が「何て柔らかくて軽いんでしょう。履きやすそう」とおっしゃいます。しかし、実際に歩いてみると、それが幻想であることがわかります。このような靴には構造がしっかりしていないものもあり、それでは足や体が支えきれないのです。本当に歩きやすい靴は、その役割を果たせている靴、すなわち、造りのしっかりとした、足をサポートしてくれる靴。
見た目や雰囲気だけに惑わされず、今、自分自身に必要な一足をじっくりと吟味し、足と靴との良い関係を築きたいですね。今月もどうぞよろしくお願いいたします。
【足と靴の雑学】 赤い靴の真実
赤い靴 履いてた女の子 いじんさんにつれられて いっちゃった
有名な童謡「赤い靴」の一節です。歌を聞くだけで、もの悲しい気持ちになってしまいますが、そこには歌と同じ悲しい物語がありました。
女の子の名前は岩崎きみ。母親のかよが、18歳で一人で生んだ娘です。周りの意地悪い目に耐えられず、静岡から一人函館へ移り、女手できみを育てます。そのうち、鈴木志郎という男性から求婚されますが、彼は北海道の開拓農場への参加を希望し、当然かよも、娘のきみも一緒に行かなければなりません。
開拓は、位置から土地を開墾し、小屋を建て、水も電気もないという過酷な生活。かよが、幼いきみを一緒に連れていくことを心配し、悩んでいたところ、偶然にも、アメリカ人の宣教師が養女を探しているという話を耳にします。きみの将来を考え、悩みぬいた結果、かよはきみをその宣教師に託し、開拓地へと旅立ちました。
開拓地での生活は、予想以上に厳しい生活で、結局2年で開拓団は解散となり、二人は札幌へと引き上げます。そして、札幌でようやく見つけた仕事の同僚が、かの野口雨情でした。野口雨情に物語った娘との別れが、後にあの名作「赤い靴」となったのです。
しかし、その後、きみは外国へは行かなかったという事実が判明します。
鈴木とかよとの間にできた女性の「姉を探して欲しいという」新聞投稿をきっかけに、北海道テレビの菊池が足を使って調べた結果、その事実が判明します。きみは、宣教師夫妻の元で、かわいがられて育っていましたが、結核にかかってしまいます。そして、そんな時に、宣教師夫妻に帰国命令が出ますが、きみはアメリカまでの船旅に耐えられる状態では無く、きみは麻布十番にあったメゾジストの孤児院に預けられたのです。
そして、回復することもなく、明治44年9月15日に9歳の短い生涯を閉じます。
現在では、各ゆかりの地に、女の子の像や母子の再開の像が建てられているということです。
「案外知らずに歌っていた童謡の謎」合田道人著より
【書斎ウォーキング】 陽暉楼
店の帳場には使用人だけでなく、居候めいた人間も始終顔をだせば本店御用達の商人たちも先ずここを通ってから芸妓部屋で店を開くことになる。中には、
「点の打手も居らにゃあいくまい」
と自ら云って芸妓たちに怖がられているのは、緩んだ顔などついぞ誰にも見せた事のない監督の篠山さんで、綽名を十筋右衛門さま、人によっては六筋右衛門さまとも云う。もう数える程しかない頭髪をいつも叮嚀に右から左へ橋渡ししていて、その肥った躰で本店内を神出鬼没、とくに若い妓たちの悪戯を暴き出す。行燈口の土間には、芸妓たちの履物がちょっとした芝居小屋ほども脱いであるなかで、跳ね散らしてある一足を見つけると篠山さんはその為に普段から用意してある竹竿の先で釣り上げ、新聞紙に包んで帳場格子の中に隠しておく。
山入れ後、口々に挨拶を交わして帰ってゆく朋輩たちの流れに逆らい、廊下をちろちろ、ちろちろし乍ら、
「誰ぞうちの下駄知らん?ねえ、誰ぞうちの下駄知らん?」
と泣きそうになっている若い妓の前に篠山さんはぬっと現れ、
「さ、ほら、」
とだけ云って新聞包みを渡す。その効き目は鮮やかなもので、それ故にお父さんも安心して篠山さんには芸妓を任せておけると云う訳になる。
「陽暉楼」宮尾登美子
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昨年暮れ88歳で鬼籍に入られた宮尾登美子氏の著。土佐の遊郭「陽暉楼」の芸妓、桃若の生涯を描いた作品です。陽暉楼の日常が紹介されている場面です。
【今月のお知らせ】
【フットクリエイト会員様 (フットクリエイトにカルテが有る方) 】
今月は2月と8月がお誕生日月のフットクリエイト会員様に 足の健康定期チェック(無料)&特別割引を実施致します。2月中にご来店頂きました該当会員様にはお誕生日特典として商品代金から10%の割引とプレゼントをご用意しております。(商品割引は2月中何回でもご利用頂けます。)
【フットケアの日】 2月10日
足は第二の心臓とはいうものの、普段は大切にされていないのが「足」。2月10日のフットケアの日をきっかけに、足の大切さを改めて考えてみませんか。フットクリエイトでは「フットケアの日」にちなんで、下記を実施いたします。奮ってご参加ください。
●個人の方へ
2月10日(火)~15日(日)「フットケア何でも相談会」を実施いたします。
・足の爪がうまく切れない
・足裏のタコが気になる
・靴が合わない など、足と靴に関するご相談なら何でも受け付けます。こんなこと、聞いてもいいのかなあ…というようなご心配はご無用。奮ってご参加ください。(店内にて)
●京都市内の事業所様、商店様へ
社員様やお客様に向けた、足の専門家による「ミニ足の相談会」を開催されませんか?小さなスペースさえあれば、どこへでも伺います。(2月中)
●京都市内の高齢者介護施設の職員様へ
施設の利用者様への爪のケアをはじめとするフットケア、必要だと思うのだけれど、その取っ掛かりがわからない、というようなお悩みはありませんか。そのような不安や疑問にお答えいたします。ご相談ください。(2月中)
【立春にぴったりな一足を】 ジョーヤウォーキング
寒さはまだ厳しいけれど、2月4日は立春。それだけで心もうきうき、気持ちは春。こんな季節のお出かけには、足元も軽やかに、機能性シューズ「JOYA」がお勧めです。今月のおすすめは、エナメルが美しい一足。まだ一度も体験されていない方も、お試しください。
ジョイルビー(ワインエナメル) 32,000円(税別)
ブラックダイヤモンド(ブラックエナメル) 32,000円(税別)
ボディケアメニューのご紹介 詳しくはお問い合せください
●自力整体教室 毎週火曜日(祝日は除く)10:30~12:30 (少人数)
講師:ナビゲーター 安達実保氏
料金:1回 2000円 (初回のみ1000円で体験可)
内容:自力整体とは人にしてもらう施術ではなく、自分の体の重みを使いツボを加圧したり、揺さぶり、脱力しながら氣の流れを整えます。年齢を問わず体が硬くても始められるセルフ整体です。
●オプティマルボディケアセンター
2月22日(日) (個別)10:00~
施術:中村 圭一氏 ナカムラ接骨院院長(長岡京市)柔道整復師、J.C.A日本カイロプラクティック総連盟認定カイロプラクター、JOPA 日本オステオパシープロフェッショナル協会講師
内容:柔道整復師として30年以上の実績を持ち、様々な手法を駆使した治療は,多くの患者さんからの支持や信頼を得ています。体のゆがみやそれに伴う種々の症状に向き合い、整骨、接骨、カイロプラクティック、オステオパシー・テーピングなどの技術による丁寧な治療を行います。
料金:初診料1000円税別(フットクリエイト会員様は免除)
施術料5000円税別(1回30~40分)※症状や施術内容により多少異なります。外反母趾矯正テーピング片足1000円税別